第10回知的財産翻訳検定<第6回和文英訳>試験 標準解答と講評

標準解答および講評の掲載にあたって

 当然のことながら和文英訳の試験では「正解」が幾通りもあり得ます。
 また、採点者の好みによって評価が変わるようなことは厳に避けるべきです。このような観点から、採点は、主に、「これは誰が見てもまずい」という点についてその深刻度に応じて重み付けをした減点を行う方式で行っています。また、各ジャンルについてそれぞれ2名の採点者(氏名公表を差し控えます)が採点にあたり、両者の評価が著しく異なる場合は必要により第3者が加わって意見をすりあわせることにより、できるだけ公正な評価を行うことを心がけました。
 ここに掲載する「標準解答」は作問にあたった試験委員が中心になって作成したものです。模範解答という意味ではなく、あくまでも参考用に提示するものです。また、「講評」は、実際に採点評価にあたられた採点委員の方々のご指摘をもとに作成したものです。 今回の検定試験は、このように多くの先生方のご理解とご支援のもとに実施されました。この場をお借りして御礼申し上げます。
 ご意見などございましたら次回検定試験実施の際の参考とさせていただきますので、「標準解答に対する意見」という表題で検定事務局宛にemail<kentei(at)nipta.org>でお寄せください。※「(at)は通常のメールアドレスの「@」を意味しています。迷惑メール防止対策のため、このような表示をしておりますので、予めご了承ください。」


1級/知財法務実務


第10回 知的財産翻訳検定 1級/知財法務実務 講評

■出題のねらい
 英語ネイティブの日本特許出願手続を取り扱う場合も、通常同様審査請求後の庁通知に対する対応を迅速にサポートすることが求められます。今回の出題は、この点で、拒絶理由通知書を受け取った場合の英語での連絡の局面を想定しています。拒絶理由通知書の全訳を提供するケースとしましたが、通知書の内容、分量等により、通知の内容把握の正確性を担保した上で要約を提供することも考えられます。

■適正な解答のポイント
 通知の性格上、とるべきアクション(意見書又は手続補正書の提出)とその期間を正確に伝えることは最優先となります。
 通知書の記載では、法上の表現である「自然法則を利用した技術的思想の創作」、審査基準に使用される「ソフトウェアとハードウェア資源の協働」等の表現、「特定」、「認められない」等の頻出語句については、定訳を確認しておくと翻訳作業が効率的になります。36条関係の、請求項の文言が「不明確」であるとの表現には、米国特許法112条の用語からindefiniteを便宜に使用することができます。また、29条2項では、逐次翻訳を離れれば「進歩性(inventive step, inventiveness)」の語を用いて簡潔に記述することも可能でしょう。さらに、引用文献との具体的な対比等には一見して理解しにくい記載、表現が含まれることもあるため、原文の意を汲みとって出願人に的確に伝達することができればより好ましいと言えましょう。

以上



問題(知財法務実務)PDF形式125KB   標準解答(知財法務実務)PDF形式37KB





1級/電気・電子工学

第10回NIPTA翻訳検定 1級/電気・電子工学 講評


  これまでと同様に今回も三つの課題(クレーム、背景技術、実施例)で試験問題を構成しました。まず、第一課題は、光学的情報読取装置に関するもので、外乱の影響を少なくして光学的情報の読取精度を向上するための発明についてのクレームの翻訳です。第二課題は、前回同様に太陽電池の問題です。前回は太陽電子の容量と消費電力のバランスに関するものでしたが、今回は、光電変換効率の向上のための発明に関する背景技術記載からの出題です。そして、第三課題は、交差点などでの交通事故発生時の事故音を検出する装置の発明に関する実施例記載からの出題です。

 三つの課題を通じて基本的には次のような点を確認します。第一課題のクレームでは、特許翻訳に対する習熟レベルを、第二課題では、舌足らずな日本文に対する英文化の実力を、そして、第三課題では、実施例の記述に対して正確にケアレスミスなく構成できるかどうかが試されます。今回の問題では、第一課題のクレーム翻訳の問題が難しかったようですが、第二・第三課題は概ね良く出来ていました。

 課題1を振り返ってみますと、独立クレームであるクレーム1は、その構成をほぼ正確に把握出来た受験者は全体の2割未満でした。「おいて書き」以降における実際の構成要素の理解に経験の差が出たと思われます。「遅延線」と、「加算手段」と、「同期加算手段」との三つが構成要素の候補になりますが、さらに仔細に読むと、「遅延線と加算手段とを備えた同期加算手段」と記載されていることに気が付くはずです。つまり、「同期加算手段」が入れ子状態に「遅延線」と「加算手段」とを具備しています。従属クレームについては、二つとも概ね良く書かれていました。なお、構成要素における「手段」に対する訳については様々な考え方があることから、明らかな誤訳と判断できる場合以外は正解として採点しています。

 課題2は、文章構成としては、第一段に非単結晶質シリコン太陽電池の不利な点」についての因果関係、第二段に導電性基板上の積層構成における密着性の問題点、第三段に酸化亜鉛層の電気抵抗による光電変換率低下問題、そして第四段には第二段と略同文となる透明性絶縁基板上の積層構成における密着性の問題点が記述されています。これらの中で、因果関係を記述する第一段以外は概ね良く出来ていました。問題は第一段の処理です。一文で構成された日本語に対して、そのまま無理矢理に一文で英文に翻訳することに困難さを感じたはずです。「・・・改善されつつある」で切り、「しかしながら、問題が残った」として二つの文章に切ることで簡潔な英文となります。細部では、「非単結晶質シリコン」を”amorphous silicon”と訳を充てる受験者が何人かいましたが、時間的制約の中で「非結晶シリコン」と取り違えたものと思われます。「密着性が十分でない」という内容について、”contact(あるいはadhesion) is not sufficient”と表現するのは英語として不明瞭です。”contact(あるいはadhesion) is not sufficiently strong”などの工夫が必要となります。

 課題3は、回路構成の記述であり、特別に高度な工夫が要求される内容ではありませんので、基本的にはそのまま訳すことが期待されています。とは言え、「レベルが急激に変化するほど信号レベルは小さい」と「たとえ信号レベルが大きくてもレベル変化が少ない場合は信号レベルは小さい」の二つの文は、「(ディジタル出力信号102の)レベルが急激に変化するほど(差分信号103の)信号レベルは小さい」と「たとえ(ディジタル出力信号102の)信号レベルが大きくても(その)レベル変化が少ない場合は(差分信号103の)信号レベルは小さい」という内容です。したがい、日本語をそのまま英文にしただけでは、信号レベルといっても何信号のレベルのことかを明確になっていないので、解釈不能な英文になってしまいます。その他、この課題では参照符号の付け忘れやスペルミスなどのケアレスミスが散見されます。

 今回は電気電子工学分野では大変残念ながら1級合格者は出ませんでしたが、多くの方が今一歩のところで惜しい取りこぼしをしています。是非とも更なる研鑽を詰まれて再度挑戦していただきたいと期待しています。

問題(電気・電子工学)PDF形式152KB  標準解答(電気・電子工学)PDF形式43KB



1級/機 械


第10回 知的財産翻訳検定 1級/機械工学 講評


 今回の試験では、短時間で技術の内容を正確に把握し、用語を調べ、正確な英文で書き出す力が例年以上に問われた内容になっています。一方、口語的な表現やどの地所や技術書にも載っていないような特殊な表現はありませんでした。
結果として、和文を追っかけて英文に直すだけで精一杯の受験者が多かったのではないでしょうか?一部では回答が未完成だったり、その他でも全般的にスペルミスや文法の単純ミスが多く見られ、じっくり見直す時間が足りなかったのではないかと推測されます。

 その中でも、単数/複数のミスや、冠詞のミスが多く見られ、他の翻訳の出来の善し悪しに関わらず減点をそのたびに加えざるを得ませんでした。翻訳,特に特許翻訳では、原文の真意を相手に伝えなければなりません。冠詞は、これに有効な手段の1つです。今回の答案では、冠詞を軽視した文章が散見されました。冠詞を上手に使えると、大変明解な英文を書けるようになります。是非使い方を学習してください。
1級では、読み手が正確に内容を理解できるかという立ち位置で、自分の書いた英文を判断する必要があります。「あわよくば正解」が通用するレベルではありませんので、スペルミスや訳抜けがないように丁寧に見直してください。

 問1は物性に関する問題で、主題の超弾性合金そのものに関する範囲ではほぼ全員が十分な理解を持って正確な翻訳をしていました。しかし、その加工に関する技術の訳語では、全て正しい用語を選択された方は少数でした。いくら技術用語辞典にとある用語が載って板にしても、正しい訳語はケースバイケースで変わってきます。例えば、「圧着」ひとつをとっても、圧着される素材がプラスチックなのか金属なのか、接着剤が用いられるのか否か、熱を伴った加工なのか否か、などによって正しい訳語が色々と変わってきますし、当然その用語以外の用語を使った場合は不正解、減点、という事になってしまいます。
 効率的な用語調べをするには、多くの辞書を開けば良いという事ではなくて、作用や仕組みが理解できるところを探す事が大切です。おそらく、多くの方が、訳語の確認のためにWikipedia を参考にされていると思います。そのついでに英文のページに飛んで、より情報量の多い英語記事を流し読みすれば、例えば「ハンダ付け」は soldering、「ろう付け」は brazing、「溶接」は welding、と訳し分けが必要な別技術なんだな、とすぐに気づくはずです。

 問2の問題は、図面があったのにも関わらず、単数の構成要素と複数のものとを正しく判断せずに訳された方が数人見受けられました。また、そこまで複雑な構造でもないのに、冠詞の使い分けで混乱されている方もいた様です。図面がある場合には、例えば作用の力や空気の流れなどをペンで書き入れ、最大限に活用すると良いでしょう。正しい理解が効率的に生まれることは、結果的に時間短縮の正解率アップにもつながります。
この問での「吸着」の訳語ですが、adsorption ではなく suction を使った表現を用いた方が数名いらっしゃいました。より正確な翻訳ですが、実際に技術の現場ではこの場合をadsorption と表現する事がむしろ多くなっているようなので、同等に正解としています。標準回答でもadsorption を使った例を紹介しています。

 問3のクレーム問題ではネジの供給装置を取り上げました。
このクレームは比較的わかりやすい内容でしたので、構成要素の関係を頭の中で図としてきちんと描けたのではないでしょうか。ほとんどの方がよく把握されていました。
クレームは厳密な翻訳が要求される部分ですが、ここでもやはり、読み手にわかってもらおうとする姿勢が重要になってきます。読み手を意識すると、たとえば、「ネジ類」を単数表記しては、ネジが連続して供給される様子が頭に浮かびません。ここは複数形が求められます。
構成要素の動作を表す動詞も、装置全体の中におけるその動きを伝えようとすれば自ずと決まってきます。また、発明のポイントである「間隙がどこにあるのか」「無動力とはどういうことなのか」についても、きちんと把握して書いてください。訳例からもわかるように、理解が十分であると、仕上がる英文は端的な表現になります。

 以上の事を念頭に翻訳力の向上を図るには、それなりの時間を要するでしょうが、それとは別に、今日から実践できる事があります(既に一部の方は実践しているでしょうし、翻訳者であるならば必ず実践しなければならない事です)。というのは、スペルミスや a と an の使い分けのミスなど、全く不必要な減点が思いのほか多く見受けられ、勿体ないの一言です。 インターネット受験の場合はテキストデータで問題を読み、解答をテキストデータで入力して送信する訳ですが、ブラウザーの小さな文字を読みながらとか、ブラウザーに訳文を直接打ち込むのは、プロであればある程、絶対にしてはいけないことです。まず、問題のテキストデータをワードなどのワープロソフトにコピーし、楽に読めるようなフォントサイズにしたりプリントアウトして書き込めるようにして作業環境を整えます。次に、訳文もワープロソフトに、保存しながら入力します。最後に、ワープロソフトの文章校正関連の機能を使って文法チェックとスペルチェックで誤りを排除します。このとき、スペルチェックが他の単語に変えてしまっていないか(例えば、alloyのつもりがallow、formがfrom、など)、慎重に作業を進める必要があります。そして、最後にブラウザーに解答をコピーするとき、全文を確実にコピーペーストしたか、最終確認します。他は良い訳なのに、最後の一行だけが抜けてしまって泣くことがないように...

問題(機械工学)PDF形式145KB   標準解答(機械工学)PDF形式37KB



1級/化 学

第10回 知的財産翻訳検定 1級/化 学  講評

 今回の化学は、電子材料(クレーム)、バイオ、環境の3部門から出題しました。バイオ、環境の2部門の解答は総じてよくできていましたが、電子材料の解答が全体に不出来でした。その原因としては、@特許請求の範囲がいわゆる「流し書き」スタイルで書かれていて、要素の把握が化学の翻訳者にとって難しかったこと、A日本語に引きずられてmade ofやconsisting ofなどクレームの移行句として不適切な用語を選択したこと、Bリード線の数とその接続関係を正確に理解することが困難だったこと、などが挙げられます。

 「流し書き」スタイルのクレームは少なくなりましたが、現在でも時々遭遇するので、翻訳者としてはきちんと対処できる能力を身につけてほしいところです。そのためには日本語を正確に読み取る力が必要です。

次の、クレームの移行句と権利範囲の関係については、MPEP§2111.03に米国の判例を交えた詳しい説明があるので、翻訳者は是非読んでいただきたいと思います。重要なことは、顧客の利益を考えてクレームは間違っても原文の意図より狭い訳をしないことです。

 最後の、要素の数と他の要素との関係の把握については、日本語を正確に読み取ることとそれを英語で正しく翻訳する力の両方が必要です。今回は、「該金属電極上及び該導電性基体端部に各々リード線が接続され」の部分が正確に訳されていない解答が目立ちました。ここは、一本のリード線は金属電極上に、もう一方のリード線は導電性気体端部に繋がっているように訳さなければならないところです。標準解答はこれに対する一つの解であるが、自分の語学力の範囲で正確にいいたいことを伝える能力を備えておれば、これ以外の解答も可能です。例えば、今述べたように、「一本のリード線は金属電極、もう一本のリード線は導電性基体端部に接続する」と訳せばよいのです。要するに原語の形に囚われて訳に失敗するよりは、多少原語と構文が異なっても意味等価な翻訳文に仕上げることの方が翻訳の目的に適っていることをよく理解してください。

 テストも実際の翻訳も限られた時間で最善を尽くさなければなりません。そういうときにもっとも留意していただきたいことは、「重要なことは絶対間違わない」ということです。具体的にはクレームと、クレームに直接関連する部分の翻訳では取りこぼしをしないようにすることです。他の部分で取りこぼしをしてよいということではないのですが、「仕事のメリハリを付けて、大事なことをきちんと抑える」ということがプロとして重要な資格であることを意識して翻訳に臨んでください。

 最後に、1級合格の方は、これを機会にさらに研鑽を重ねてより良い翻訳に励んでいただきたいし、残念ながら不合格になった方は、自分の解答の欠陥をよく反省し、それを具体的に解決するための具体的な対策を実行することで、翻訳の質の向上を図ってくださることを希望します。試験の合否に一喜一憂するのではなく、試験の結果を自己啓発の糸口にしていただければ、試験自体も有意義に捉えることができると思います。


問題(化学)PDF形式235KB   標準解答(化学)PDF形式61KB



2級

第10回NIPTA翻訳検定 2級 講評

2級の問題は、主に、@ 特許翻訳の基礎的な知識やスキルが備わっているかどうか、A 簡単な技術的内容を把握する力があるかどうか、B 特許英文を正しく構築できるかどうか、の3点を評価するために作問されています。

●問1について

構成要素の抜き出しに関して:
 原文に引きづられて「雪供給口」を独立した構成要素として記述した解答が多数でした。「前記雪供給箱の一部に設けられた」を読み解いて、「前記垂直壁の上部に設置された雪供給箱であって、雪を内部に供給するための雪供給口を備えた雪供給箱」というように、最初の構成要素である「雪供給箱」の属性として「雪供給箱」の記載の中で「雪供給口」を記述した解答はごく少数でした。

技術的内容の把握に関して:
 書き出し部分の「スノーボードを行うためのダウンスロープの少なくとも垂直壁面の一部とこの垂直壁面に続くダウンスロープの一部」が訳しにくかったようですが、テレビなどで競技をご覧になった方にはイメージしやすかったと思われます。イメージが伝わっている訳は正解としました。また、「雪層」を複数形(snow layers) と訳した解答が少なからずありましたが、雪層を形成する方法から考えると単数形とするべきです。

特許英文構築に関して:
最後の構成要素「型枠」の記述の前に入れるべき"and"の欠落が目立ちました。わかっていてもついついやってしまうのがこの種のミスです。単語レベルでは、「垂直壁面」の垂直を"perpendicular"(課題文のコンテクストではverticalとすべき)、壁面を"plane"(平面)とした訳がかなりありました。

●問2について

 現行の日本語表現が大まかであるため「意味はわかるが英語にしにくい」という場面に遭遇することは多いと思います。問2の課題文もその種のものです。特に、(イ)の「パソコン本体に連動する構造になっているディスプレーの電源も、手動のため、ほとんどそのままONになっている」のアンダーライン部の訳が難しかったようです。この場合の「連動」はディスプレー への電力供給がパソコンを介して行われ、パソコン電源をオフにすればディスプレーへの給電もとまる、ということを説明しており、また、「手動のため」は、「ディスプレーをオフにするためにはわざわざ面倒な手動操作を要するので」ということを説明しています。原文に引きずられて"because of manual operation", "because it is manually operated" などの解答訳が多数にのぼりました。また、(ロ)の、「パソコン類の消費電力の約半分はディスプレーによる」も、"about half of power consumption of PC is consumed by display"のような、修正を要する解答訳が少なからずありました。更に、「人が離れているときに電源がONになっているのはエネルギーの浪費である」については、「人が離れているときに電源がONになっていること」を主語とし、「エネルギーの浪費」を補語としてbe動詞 "is" でつないだ解答訳がほとんどでした(例えば、Keeping the power on…is waste of energyなど)。「浪費である」を「浪費につながる(例えば leads to)」 とか「浪費する結果となる(例えば results in)」などと読み替えて適切に訳した解答はごく少数でした。

●問3について

 冒頭の文章のうち、「本発明に係る成形材によって製作された舗装板は主として路面上に敷設され、歩行や自動車、自転車等の輸送機器の走行の安定化を図り、」について、例えば"stabilize the transportation of pedestrians, automobiles…"、"passengers or vehicles or transportation devices such as bicycles" などのように、原文の意味を伝えない誤訳が少なからずありました。また、「」を短に"plastic bottle"とした解答が少なからずありました。例えば、 "PET (polyethylene terephthalate) bottles" のように正確に訳すべきです。最後の文章にある「スクリュ−キャップの螺合部を切除」について、"cutting off threaded portion of screw cap"というように、「キャップのねじ山部」を切除するという意味に誤訳した解答がかなりの割合を占めました。課題文においては「スクリューキャップの螺合部」は、「キャップを螺合するねじ山を備えたボトル本体の口の部分とそれに螺合されたキャップ」という意味です。字面に引きずられずに意味を汲んで訳すことが必要です。

以上

問題(2級)PDF形式92KB  標準解答(2級)PDF形式51KB





3級

第10回NIPTA翻訳検定 3級 講評

「解答と解説」をご覧ください。

問題(3級)PDF形式361KB  解答と解説(3級)PDF形式103KB

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